総会のご意見に対する連盟としての考え

〇　2回戦以降の審判委託金の支払いについて

野球のゲームは不可避的にイレギュラーな運営を強いられる場合が発生します。取り急ぎ、考えられる場合の審判手当金の支払いについて野球連盟の考え方をお知らせします。

①棄権試合

「相手チームの棄権により不戦勝となったチームが、試合をしていないのに、また実際に審判をしていない人に手当を支払いたくない。」というご意見がありました。

しかし当連盟はいずれかのチーム、または両チームともが棄権した時も、主審、塁審に同額の手当金を支払います。

　なぜなら、試合途中から折からの雨に降られ、ズボンの裾や靴が泥にまみれる試合、真夏の日差しに汗みどろになる試合など、好天時の試合審判と荒天時の審判は天地の差があります。こういう試合の当番になったとき、この試合の審判には、手当の増額が必要でしょうか。棄権試合でただ試合終了宣言に並んだだけで同額の手当を受け取るのはおかしい、という意見であれば、同じように困難な状況下の審判には増額するための委託金を喜んで負担させていただく、という意思表示がなされなければならないのではないでしょうか。

　審判業務の困難度に応じて手当金の額を定めることは不可能と考えます。担当試合がいかなる環境下に行われるか、それは無限の状況があって、誰もが納得する尺度は定めようがないからです。

　審判予定者は、あらかじめ審判業務のためにその日は予定を入れず試合時間に球場に来ていただきます。家を出る時間から帰るまでの時間を含めれば、拘束時間は通常試合の90分と棄権試合の0分だけの単純な比較にはなりません。

　荒天時試合の審判、棄権試合の審判業務の困難度に差異はあるのは事実ですが、その点は個人の器量で収めていただきたいと思います。

　棄権したチーム、そのために試合ができなかったチーム、それは不可抗力の結果であり、同日の審判にお越しいただいた方の手当金をご負担ください。

②前日までに棄権を申し出るチームがあったとき

　審判員、相手チームとも予定の時間に集合してください。予定開始時間に審判員、棄権しなかったチームの先発メンバーが整列するのを確認し、ゲームセットが宣告されます。

　後試合の審判は、委託していない場合、棄権チームにも予定通り務めていただきます。

③2回戦以降の審判委託料の支払い

　試合に勝つた際、球場を離れるまでに次回試合の委託料を支払っていただきます。必ず領収証を発行しますので、お受け取りください。

　あらかじめお支払いいただくことにより、棄権試合抑止に一定の効果は発生すると考えます。ご理解ください。

④試合途中、不成立となった場合

　試合成立前に続行不可能となった試合は、再試合が行われます。中止試合の手当金についても、審判員に支払うべきものと考えますが、不成立となった試合と再試合の両方の審判手当を、同一チームにお支払いいただくのは不公平の限度を超えるものと考えます。よってチームが支払った委託金は、再試合のものとして扱い、中止試合は連盟が負担するものといたします。